2023年7月9日、13:00〜16:00(公財)京都市国際交流会の日本語学習支援者育成研修の講師として登壇しました。参加者は30名程度。京都市で日本語学習支援をするボランティアの方、これから支援の活動をしたい方が対象でした。京都市は観光客、居住者、大学への留学生も多く、国籍も様々な学習者がいるそうです。今回の研修ではコーチングの他には「学習者レベル別教え方」「やさしい日本語の使い方」「オンラインによる日本語の教え方」など多岐にわたって実用的な講座が公開されていました。
講座は、①コーチングの基礎知識を得る、②学習者と信頼関係を築くヒントを得る、③学習者が安心して話せる聴き方を体験すること。3つのパートに分けて講義とグループワークを行いました。グループワークはモデルセッションも2パターン紹介し、聴き方のイメージを掴んでもらい、3人グループで全員が学習者・支援者・オブザーバーの役をする体験ワークをしました。
講座アンケートでは、講義はわかりやすく有意義だった、今後の役に立つという声が大半でしたが、中にはもっとワークやインプットがあった方がいいという意見もあり、ペース配分やインプットの量・ワークの回数などバランスを考え直す機会をいただきました。
今回最もお伝えしたかったのは学習者にとって良い支援をするためには、安心して話せる相手となり、話をよく聴くこと。信頼関係を築き、話し合いながら学習を支援することの大切さです。支援に関わる方はより良い支援したい、相手の役に立ちたいという気持ちから、ついつい話すぎたり、教えすぎてしまうことが多いのです。しかし、自分なりに教えた後で「私の授業は役に立っているのかな?」と不安になるという声もよく聞きます。それを解消する方法としてコーチングの考え方が支援者と学習者双方のために有効だと思います。