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【講師】新宿日本語学校「面談に使える はじめてのコーチング」

2023年9月29日13:00〜16:00、新宿日本語学校にて講師研修に登壇しました。参加者21名で学習者との面談に特化したコーチング研修を講義とグループワーク(対面のみ)で行いました。

新宿日本語学校では23年春学期より、学生一人ひとりに中間面談と学期末面談を実施していて、面談の際に学生の学習目的や学習で困っている点、進路について話しているとのことです。今回の研修の目的は、面談を学生のモチベーションアップや目標達成に繋げるには、教師はどのような姿勢で取り組んだらよいか、また面談後にどのような支援を行う必要があるかなど、コーチングからヒントを得ることです。

(講義の様子)
(講義の様子)

研修は3部構成でPart1吉田の面談の経験から事例を挙げながら、コーチングの基礎の講義。学生を主役にした目標達成・課題解決を支援する面談スタイルについて話しました。また、学生の状態によってはアドバイス中心、カウンセリング的な姿勢も必要だという話など。

Part2傾聴のコツを説明し、グループワーク「学習者の話を聴く練習」3人グループで相談者(学生)、コーチ(教師)、オブザーバー役に分かれて「日本語(教師)に興味を持ったきっかけ」をテーマに練習しました。目標のない学生に対しては「そもそも日本語に興味を持ったきっかけ」を振り返ってもらう意味があります。

Part3目標設定のコツを話し、グループワーク「以前から気になっているが取り掛かっていないこと」をテーマに3人グループでオブザーバーセッションを行いました。1日目でする課題としては非常にチャレンジングなのですが、一度体験していただきたく実施しました。

グループワークの前にはモデルセッションをお見せしてイメージを掴んでもらいました。

(モデルセッション)

開催後には、先生方から「日本語教師に特化した内容だった」「質問の答え方が的確だった」「ワークを通して普段話す機会のない同僚とも意見交換や交流ができた」「第二弾も期待しています」との声をいただきました。

私が以前勤務していた日本語学校の経験では、学習者との面談は学習の評価を伝え、アルバイト、進学先などの情報収集を短時間で行うものでした。つまり、学生管理の一環といった印象が強いと記憶しています。今回、強調したのは「面談は学生のための時間で、担当教師は学生を支援するために話を聴く」ということです。この点、担当の先生方はすでに努力されていて、コミュニケーションや学生との関わり方に関心が深い方が多く、質問も活発で有意義な時間だったと感じています。

ABOUT ME
吉田 有美
日本語キャリアサポーター。著書「日本語教師のための はじめてのコーチング」。日本語ボランティア向け「学習者との会話を広げる深めるコミュニケーション」講師として活躍中。個人向けサービス「大人にための自己分析・自己理解」をテーマとするコーチングセッションを行う。日本語学習者への個人レッスンも提供中。