最新の記事
講座、研修の講師

【教育関係者のコーチング入門講座】早稲田大学日本語教育センター

 大学の機関で初めて、コーチングの入門講座「傾聴と質問のスキル」研修の講師に呼んでいただきました。参加者は日本語教育に関する研究者の方、留学生向けの学習アドバイザー、大学院生の方の合計12名。昼食を挟んで5時間の講座でした。午前はコーチング概論と傾聴の説明、傾聴体験のペアワーク、午後は質問の仕方とペアワークを行い、最後に振り返りの時間を持ちました。

 参加者の皆さんのフォローもあり、特に「質問の効果」について自分とは異なる視点をたくさんいただきました。例えば、コーチングではこのような質問があります。「もし何の制限もなかったら、どうしたいですか」私はこういった大きな切り口で質問することを躊躇します。それは「何の制限もない」という状態が私にとって想像しにくく、自分が答えにくいからです。今回、参加者の方から「これは非常に良い質問ですね!」と言われました。「こんな風に自由に考えてみることはすごく効果的!今まで考えたことがなかった!」というのです。それで、私は自分の枠に囚われていたことに気づきました。

 「米国発祥のコーチングを日本語で、留学生のバックグラウンドに配慮しながら、どのように行うのがよいのでしょうか。」という質問もありました。これは今自分が抱える課題でもあります。今現在の私の実践ではバックグラウンドに配慮しながらも、相手の方の『特性・感じ方・考え方』に焦点を当てて向き合うことを意識しています。

 参加者の方の質問でコーチングについて深掘りするきっかけをいただけました。課題は言語化です。どんな角度から聞かれても、自分の実感の伴った言葉で語れるようになりたい。

これからもコーチングの実践について、できるだけ言語化していこうと思った次第です。

ABOUT ME
吉田 有美
著書「日本語教師のための はじめてのコーチング」。日本語ボランティア向け「学習者との会話を広げる『聴き方』『質問のしかた』を学ぼう」など、傾聴講座の講師として活躍中。日本語教師歴22年。日本語学習者への個人レッスンも提供中。国家資格キャリアコンサルタント
関連記事
傾聴コーチングとは 講座、研修の講師

【考え】オンラインと対面、どちらがいい?

2023年11月22日
傾聴コーチング&日本語学習支援 吉田有美
今年(2023年)になってから、対面の講座の依頼が増えた。講師の仕事の8〜9割くらいは対面である。コロナ期間はオンライン全盛だったから、対面を待ち望んでいた人も多いだろう。ある講 …
講座、研修の講師

【見学】おおた国際交流センター初級日本語講座

2022年7月22日
傾聴コーチング&日本語学習支援 吉田有美
おおた国際交流センターで行われる初級日本語講座を見学させていただきました。クラスの参加者は中国、インドネシア、フィリピン、インド、アメリカなど多国籍。職業も会社員、自営、介護士、 …