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【講師】町田市国際交流センター 日本語教室ブラッシュアップ講座「学習者から会話をうまくひきだす方法」

2023年3月12日、町田市国際交流センター主催の日本語教室ブラッシュアップ講座「学習者から会話をうまくひきだす方法」に登壇しました。参加者は30名で3分の1はこれから日本語ボランティアを始める方たちでした。

講座の目的は「学習支援に役立つ傾聴の方法を知り、学習者が安心して話せる聞き方のコツ、学習者の話を促す方法を学ぶこと」です。前半はアクティブ・リスニング(傾聴)の講義、後半はグループで傾聴体験ワークを行いました。

事前のアンケートでは以下の質問がありました。

1「フリートーキングの時に、日本語がなかなか出てこなくて長く考えている学習者に、ついこちらから日本語を言ってしまいがちになる。支援者がどう対応するのが良いか」

2「傾聴は、超入門者にも使えますか。学習者に答えを促しても、もっている日本語の語彙が少ないため答えが出てきません。このようなケースでの対手方法を教えてください」

3「私の学習者はいえや仕事場で日本語を話す環境がない。また仕事もハードで自宅で学習する時間も作れない。こういった人に本人に負担の少ない自習の促し方はありますか」

また、講座中に「学習者のプライベートなことをどこまで聞いてもよいか」「優秀な学習者に対してこのままで良いか不安を感じたときはどうしますか?」などその都度質問があり、それに答えながら進めました。

後半は、傾聴(アクティブ。リスニング)を3人グループで支援者役・学習者役・オブザーバー役に分かれて、実際に学習者とどのように対話を進めるか吉田がモデルをしまして、オブザーバーつきワークをしました。実践してみて「こういう聴き方をしてもらうと話しやすい、話しにくい」というポイントが実感できたようです。

以下、講座アンケートから抜粋

「会話を引き出す具体的な方法を学べてよかった。グループワークはやはりやってみることでポイントがはっきりすると思いました。」

「相手が話しやすいようにするための傾聴の方法がよく理解出来ました。相手をよく観察して、反応を理解することが大切なことやあいづちのしかたや質問のしかたで相手の話しやすさに影響が大きいことを学べたのがよかったです。また、具体的な対応の方法を教えていただけたのが有難かったです。」

「・先生の失敗談は具体的で判りやすかった。・学習者さんが「安心して話せる環境作り」が大事、そのために相手をよく観察し相手にペースを合わせる、学習者さんが話したいことにもっていく、ということが印象に残りました。・今まで学習者さんにたくさん話をしていただきたくてたくさん質問をしていましたが、相手を見ながら相手のペースでときには間を作りやって行きたいと思いました。」

「先生の話し方、内容、進め方、とても良かったです。ご自身の経験を話してくださり、とても説得力がありました。日本語ボランティアには傾聴がとても大切だと実感しました。ワークショップで体験することで学びが深まりました。」

「いろいろな場面で有効な方法・態度だと思いました。とても勉強になりました。よく聴いてもらえた”幸福感”ののこる会話、学習を意識していきたい。」

「・相手の話を上手に聞き出すコツが分かってよかったです。・ストーリーを追う中からネタを探す方法が具体的で実戦してみようと思いました。」

町田国際交流センターではボランティアをする際の「学習支援をするときの心構え、スタンス」を大切にされています。海外から日本に来て住む人がますます増える中、お互いの信頼関係性を築くことは重要なテーマです。そもそも「学習者・支援者」といった呼び方も立場や役割を固定してしまうかもしれません。

講師のご依頼吉田有美の講師、ワークショップ、研修依頼の案内。テーマは「日本語学習支援のための傾聴」「コーチング入門講座」。対象者は日本語教育関係者、日本語ボランティアの方、外国籍の社員がいる企業です。...
ABOUT ME
吉田 有美
日本語キャリアサポーター。著書「日本語教師のための はじめてのコーチング」。日本語ボランティア向け「学習者との会話を広げる深めるコミュニケーション」講師として活躍中。個人向けサービス「大人にための自己分析・自己理解」をテーマとするコーチングセッションを行う。日本語学習者への個人レッスンも提供中。