10月4日、京都府国際センター主催の日本語ボランティア向けの研修で講師兼ファシリテーターをさせていただきました。研修の目的は「学習者が安心して話せる”聴き方”と”話の促し方”を体験しながら学ぶことです。
第1部;講演「学習者と楽しくコミュニケーションをするために」
第2部:グループワーク「傾聴体験」
講演は「学習者との会話で”次の一言”に困っている方」「一方的に教えるのではなく、学習者の思いに寄り添いたい方」「ボランティアが初めてで、どう接すればよいかわからない方」について行いました。
研修の内容
以下は講演の内容から抜粋。
なぜ「聴き方」が大事か実例をもとに紹介し、改善策を話し合ってもらいました。

2つの会話を聞いてもらい、違いと感じたことをペアで話してもらい、共有しました。


学習者の中には会話練習のときになかなか話せない人もいます。なぜ、簡単な質問にも答えるのに時間がかかるのか、話してもらうためにどのようなことが必要かを話しました。

まずは「学習者にとって安心して話せる関係性を築くことが大切」という話をしました。

よくある学習者の声を紹介しました。学習者は日本語話者と話す時、「聞き役」になりがちです。日本語の教室では学習者が存分に話せる機会を作るようにしましょう。

学習者に存分に話してもらい、本当に必要なことを絞り込んでから教えるようにしましょう。話の始りでボランティアさんが教え始たり、助言をすると学習者は話す機会を失います。また、早すぎるアドバイスは学習者にとって的外れになる可能性があります。

質疑応答・感想を共有した後は、モデルセッションを見てもらいました。その後、3人グループに分かれて「傾聴体験グループワーク」を行いました。グループワークは、学習者・支援者・オブザーバーの役割を全員がするようにしました。

研修中、参加者の皆さんに話題の共有や質疑応答など活発に発言していただき、とても雰囲気の良い中で進行できました。また、グループワークで他のボランティアと交流できて楽しかったという声も聞かれました。
参加者アンケート
傾聴に至る迄の入門期の外国人にどう対応するか、沈黙する学習者への対応をどうすればよいか等、グループワークの中で勉強することができました。又、私の反省点として、傾聴の姿勢を、意識することを、気付かせて頂きました。 ありがとうございました。
とても楽しく勉強になりました。 「チョット質問してもいいですか?」このフレーズはとても良かったです。 使ってみたいと思います。
学習者のレベル、性格による、こともあると思ったのですが、「聞き上手」というのは(相手が日本人であれ、外国の方であれ)大切なこと、 聴くことをもっと意識してこれからも 日本学習、たのしみながら向き合います。
学習者さんとの信頼関係を築くことはとても大事です。 ゆっくりと話を聞く気持ちになっていけそうな気がしました。
相手の話を聞く時、どんな合いの手を入れたらよいのかを考える、 すぐにつっこまないという聴き方も勉強になりました。初級の学習者に対する聞き方について 適度に質問をする事で興味を持っていることが伝わり、話が続くということを改めて感じました。
学習者さんの話をまず聴く事が大切だと良く分かりました。 今までは楽しい会話をする事を考えていました。 学習者さんにとっては頭がこんがらっていたんだと思いました。
研修会を開催いただきありがとうございました。 もっと実務的な研修かと思っていましたが、もっと役に立つ内容で、来させてもらいよかったです。 これからの支援活動に活かしていきます。

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*冬季休業2025年12月6日ー2026年1月4日





