ARC東京日本語学院アークアカデミーでコーチングの基礎と傾聴をテーマに講師研修をさせていただきました。秋休みに3時間の講座で40名以上の講師の方にご参加いただきました。
今回の目標は次の2点でワークショップを行いました。
- 学習者へのアプローチのしかたに新しい視点が持てること
- 学習者に安心して本音を話してもらうコツをつかむこと
前半はコーチングとは何かについて、コーチングの基本「傾聴・承認・質問」についてレクチャーをしました。後半はペアで傾聴体験のワークと3、4人グループでのディスカッションを行い、最後に振り返りの時間を持ちました。この研修では普段交流のない講師同士の交流も兼ねていました。アークアカデミーは拠点が3箇所に別れているとのこと。このように規模の大きな組織ではチームを組んだことのない講師、他の拠点の講師との関係が希薄になりがちです。拠点を超えた研修は交流の機会になります。
そこで、敢えて傾聴のテーマを「最近のマイブーム」「気がかりなこと」など、学校以外の個人的なことに設定しました。講師自身の自己開示をお互いに行うことで「話を聴いてもらうことの効果」を体験していただけたようです。ワークでは初めて話したにもかかわらず、親友同士のように語り合うペア、話したりない様子のグループも多数見られました。
最後の質疑応答では「傾聴した後のアドバイスのしかた」「通訳を介した場合についての傾聴のしかた」「全く話してくれない学習者への対応」などの質問にお答えしました。
私はアークアカデミーの養成講座出身ですので、当時の教壇実習の先生とも再会できました。また、アークアカデミー池袋校で非常勤講師をしていたこともあります。こうして自分が研修講師を務める日が来るとは思ってもおらず、素晴らしい体験でした。