1、研修概要
2025年6月8日、香港の日経日本語学校主催の教師研修研修、「授業にコーチング的な視点を取り入れようーコーチング入門」にて講師兼ファシリテーターとして登壇しました。参加者32名のうち24人が香港人の教師、8名が日本人教師。半数は男性の教師の模様でした。
研修は日経日本語学院会場にて開催されました。オンラインで講義を行い、会場でグループワークをしてもらいました。
本研修はコーチングに関する知識やスキルを学び、学習者とのコミュニケーションにおいて新たな視点を得ること、今後の授業に役立てることを目的として実施されました。研修では、コーチングに関する講義を中心に小グループでの意見交換やグループワークなど、教師同士が交流し、コーチングを用いた聴き方を体験できる機会を設けました。
2、研修内容
1 コーチング基礎知識
「コーチイングとは?」、学習者との関係性、基本スキル、対話の仕組みなどの講義。印象に残ったことを小グループで共有してもらいました。

2 困った学習者とのコミュニケーションのヒント
事前アンケートの結果から、学習者とのコミュニケーションについて講義の後、小グループでの意見交換、情報共有をしてもらいました。

3 学習者に自主的に学習してもらうためのヒント
学習者と目標を共有するときの対話の仕方、流れについてお話ししました。参加者にも各自の各自の目標について考えてもらいました。

4 グループワークコーチング体験、相手の話を聞き合う練習
3、4人のグループに分かれてお互いの目標を聞き合うワークを行いました。

3、感想、その他
実践的な内容を多く盛り込もうとしたため、講義が長くなってしまい、参加者同士の活動の時間が短くなってしまったことが反省点です。事前アンケートの質問にできるだけ答えたい気持ちから、内容が盛りだくさんになってしまうきらいがあります。
全体的に、参加者の友好的で積極的な姿勢のおかげで、終始良い雰囲気の中、進めることができました。オンラインで講義を行ったため、会場と少し距離感を感じましたが、現地スタッフの協力があり、参加者に発言してもらうなど、やり取りがスムーズに行われました。
香港の学校の先生方の明るく友好的な雰囲気、パワーを感じました。
4、参加者アンケートから一言
コーチングは一方的ではなく、学習者と相互で行う共同作業ということ。また、やる気を出させる方法として、日本語勉強を始めたきっかけを振り返ったり、初めと現在を比較して、できるようになったことを褒めることを学んだ。
私には問題と思えないことが他の人には問題に感じられるということがあり、そこに気づいていない改善のヒントがある可能性を感じた。
学習者のニーズに対して、アドバイスをする難しさを改めて感じました。最初の一歩を踏み出せるように、いくつかアドバイスの選択肢を与えて、学習者に選ばせるというのはとてもいいと思いました。
学生との信頼関係が重要です。また、学生のニーズを把握して、無理やりに質問を押し付けることなく、授業ではやってみたいです。
様々な学生がいて、コーチングのやり方も一つではなく、答えがない中で、まずは、認めて、いつでも話をきく雰囲気が大切なことだと学びました。
どうしても教師目線で考えることが多かったのですが、学生の立場に立って考えるということの大切さを強く学びました。
学生に安心な環境や答えを考える時間をを与えることを学んだ。
先生側も聞き手に回って、学習者に興味を示し、会話を引き出すことも大事だと思いました。
